地方自治法施行60周年を記念して、2008年以降、47都道府県の図柄をあしらった500円バイメタル貨と1000円銀貨を順次発行することが発表された。これはアメリカ合衆国の50州の図柄をあしらった25セント硬貨と類似の物で、10年をかけて毎年数県ずつの硬貨を発行するとのことである。完結すれば47件94種類と日本の記念貨幣最多のものとなる。 500円バイメタル貨は1ユーロ硬貨と同様、中央部が白銅、周囲がニッケル黄銅を素材とし、凸型を上下さかさまに重ねたコアの部分の白銅にニッケル黄銅のリングを重ねた3層構造のバイカラー・クラッド(2色3層構造で、白銅のコア部分は白銅張りの銅である)硬貨である。このような硬貨は日本では初めてのことで、フランスやイタリアの技術を基に独自の方法を採用している。2008年には北海道、京都府、島根県の硬貨が、2009年上半期に新潟県、長野県が下半期に茨城県、奈良県が発行される予定である。2008年に発行されたものは北海道が主要国首脳会議開催、京都府が源氏物語1000周年。鳥取県が石見銀山の世界遺産指定が題材とされている。 1000円銀貨は都道府県をあしらった図案は彩色されたカラーコインでFX されている。また額面以上の価格で配布される方式であるが、造幣局に事前に申し込みをした希望者から抽選で購入者を決定して代金と引換で発送する方法(販売価格には発送費用及び消費税も含まれている)が取られているが、題材として取り上げられた都道府県の住民には全国よりも2倍の確率で当選できるようになっている。 また、日本郵政もこの記念貨幣シリーズとジョイントして、各都道府県を題材とした80円切手を5種類を収めた小型シートを発行している。この小型シートのうち、1種類は記念貨幣と題材が同じであり他の4種類は観光地などがデザインされている。また造幣局も、この切手シートと1000円銀貨を同じ特製ファイルに収納したものも配布している。このセットは7800円であり、切手がないものは7400円である。 信用創造(しんようそうぞう、英:Money creation/Credit creation)とは、銀行の貸出によってマネーサプライ(通貨供給量)が増加すること。あるいは、金融機関のおこなう「決済機能の提供」と「金融の仲介機能」が作用して信用貨幣が増加する機能を指す。銀行が貨幣経済において果たしている重要な機能のひとつ。 銀行は預金を受け入れ、そのFX を誰かに貸し出す。その過程で信用創造は発生する。以下は、そのプロセスの例である。 この結果、預金の総額は1900円となる。もともと1000円しかなかった貨幣が1900円になったのは、Y社が900円の債務を負い返済を約束することで900円分の信用貨幣が発生したことになるからである。この900円の信用貨幣(預金)は返済によって消滅するまでは通貨(支払手段)としても機能する。このことはマネーサプライ(現金+預金)の増加を意味する。 さらに、この後B銀行が貸出を行うことで、このFX が順次繰り返され、貨幣は増加していく。このように、貸出と預金を行う銀行業務により、経済に存在する貨幣は増加する。 設備投資による借り入れなどが増加する景気のよい時期には、自然と貨幣が増加する。一方、設備投資が一巡し、新たな借入よりも返済が多くなれば、景気は落ち着き、貨幣は減少する。 このように信用創造は、貨幣需要(資金需要)にあわせて変動し、景気(名目GDP)と正の相関をもつことが想定される。マネーサプライ(現金+預金)と名目GDP(物価×実質GDP)の比をあらわすものには貨幣の所得速度がある。 尚、このようなプロセスで発生した信用貨幣の価値は、期限に借り手が遅滞なく返済や利子支払いをおこなうことを前提としており、恒常的な業績不振などにより借り手側の信用が急速に失われたり、経理上の不具合で十分な担保価値や引当金が計上されていないことなどが判明すれば信用不安が生じる。これが金融機関の健全性や預金の支払能力に対する不安にまで波及したとき、大規模な金融危機が発生する。新たな借入よりも返済が多くなったり、信用創造が収縮すると経済全体の取引が低調となる(いわゆる不況)。 さて、増加した信用貨幣の価値を保証しているのは、本源的に銀行ではなく、借手である。なぜなら、借手が返済不能に陥れば、その部分の信用貨幣の信用が喪失されるからである。またそれが予見されれば、銀行も新たな貸付けをためらうから、信用創造は抑制される。 その点で、借手が滞りなく債務(銀行にとっては債権)を返済することが、外国為替 の前提になっている。債務の返済が滞っている(あるいは滞りそうな)ものを不良債権というが、不良債権が存在するとその分の信用創造を阻害することになり、景気循環や経済成長に悪影響をもたらすといわれる。 なお、貸付のうち不良債権の割合が増加していき、預金者がその銀行の預金の安全性に疑問をもつと、預金の引出しが起こる。このとき銀行が、それを賄うような資金調達ができなくなれば、その銀行は破綻する(取り付け騒ぎ)。これは、そもそもの貸出・信用創造の前提に「統計的に一度に引き出しが殺到しない」ことがあるためで、この前提が崩れた場合、手持ちの資金では預金債務を償還できない。 破綻した銀行から借入をしていた一般の事業会社は、この破綻によって新たな資金調達が困難になり、連鎖的に倒産する可能性がある。さらに、この事業会社が他の金融機関から借入をしていたとすると、その別の金融機関でも不良債権が発生することになり、その金融機関の健全性も損なわれる。つまり、銀行の貸付先が似通っている場合、ある銀行の破綻が別の銀行へ波及することがある。この連鎖が大規模に発生したものが金融危機である。 こうした金融危機を避けるためには、不健全な貸付けを行い、安全性に疑問のある銀行を、あらかじめ市場から退場させ連鎖を断ち切っておく必要がある。そのため、日本においては日本銀行と金融庁が、定期的に、また状況によっては随時、銀行の財務内容を検査している。財務の健全性に疑問がある場合、予防的に公的資金の注入が行われる。また、すでに実質債務超過であるなど、破綻が避けられない場合、強制的に株式を買取る一時国有化などの処理によって、突然の破綻を事前に回避する。この場合は、資産査定によって、国が強制買取した株価を決定すること(現在の特別危機管理銀行制度では常に無償)で株主責任を明確化し、経営陣の交代及び旧経営者に対する民事提訴及び刑事告訴などによって経営責任も明らかにすることになる。 金融機関は、決済手段(貨幣)の貸し付けの見返りとして貸出金利、決済手数料などを徴収するわけであるが、借り手はその費用を支払って余りある清算利得が期待できるため決済手段の貸し出しを要請する。信用経済は借り手の与信担保力をもとに成立しており、通常は商品取引などが円滑にすすみ決済がすべて終了し、貸付金が金融機関に返済されることで完結する。信用創造は貸付金の返済を前提として成立している。 さて、決済に使用されている貨幣は、受取人(賃金労働者等)が貯蓄などの目的で金融機関に持ち込み預金証書に変換することがあるが、その過程で金融機関の提供した信用貨幣は借り手の返済を待たずに金融機関に還流する。さて預かり金はそもそも預金主(ここでは賃金労働者等)のものであって、金融機関はその保管業務を受託しているだけであるため、本来的には預金証書の額面分の貨幣は全額を当該金融機関が金庫などで保管するべきであって、これを勝手に流用することは不法行為にあたるが、長い慣行と立法により預金利息の給付と厳格な元本保証を担保に金融機関での流用は法的に許認可されている(貯蓄銀行業務)。そこで金融機関は、預金者を貸し手として借り手との金融仲介機能をおこない、さらなる信用の創造をおこなう。 なお売掛・買掛金や賃金等の月末・期末決済の慣習、個人同士や個人・法人間、法人間での金銭貸借の増加、株式会社等の設立、株式や債券の発行等などの増加も広い意味で信用の決済手段への具象化であるが、一般には金融機関を媒介したものを「信用創造」と呼び、掛信用や賃金慣習、直接投資による与信創造は信用創造と呼ばれることは稀少である。これは金融機関を媒介とした信用創造は、中央金融当局が比較的容易に調査・計数把握することが可能であるのに対して、金融機関を介しない経路については実効的な把握はきわめて困難なことによる。(参照:公証人、内容証明郵便、登記) 信用創造によって創造された預金通貨は、電子マネーと同様、取引を最終的に完了させるファイナリティ(支払完了性)を有しない。そこで異なる銀行間での決済の完了は、最終的にはファイナリティを有する現金通貨(日銀当座預金)の移動によることになる。